IKEA HELMER 難民を救いたい — 一番上の引き出しが閉まらない、本当の原因
ある休日、ふとしたきっかけで IKEA の HELMER(ヘルメル)を組み立てることになった。星回りか、神の思し召しか。スチールの 6 段引き出しユニットで、デスク横に置く定番の収納だ。
HELMER ヘルメル 引き出しユニット キャスター付き, ホワイト, 28x65 cm - IKEA
HELMER ヘルメル 引き出しユニット キャスター付き, ホワイト, 28x65 cm 散らかった作業スペースが恐れる天敵 ― HELMER/ヘルメル 引き出しユニットをご紹介します。 イケアのデスクの下にすっきり収まるデザインで、簡単に動かせるキャスター付きなので、整理整頓がこれまでになく簡単にできます ほとんどのイケアのデスクの下に収まるようにデザインされています キャスター付きなので、簡単に引き出しユニットを移動でき、ロック機能で固定できます ラベルホルダー付き。整理整頓や探し物に便利です 引き出しには抜け落ち防止のストッパーが付いています
ボルトを締め、レールを取り付け、引き出しを差し込んでいく。最後の一段、一番上を入れたところで違和感に気づいた。閉まらない。正確には、押し込もうとすると引き出しの上面が天板の裏に擦れて、最後の数ミリで止まる。
「ヘルメル 一番上 閉まらない」で検索したら、同じ症状の人がたくさん出てきた。ヘルメル難民である。「設計のせいで仕方ない」「クリアランスが足りない」「個体差」と、半ば諦めの記事も多い。実際、私も最初は対症療法に走った。
マスキングテープでは直らなかった
ネット上で見つけた解決策のひとつに「天板の裏に薄いものを噛ませて、引き出し全体を下にずらす」というものがあった。要は 天板を 1 ミリ上げてクリアランスを稼ぐ 作戦である。
家にあったマスキングテープを 5 枚ほど重ね、天板の内側に貼り付けた。引き出しを入れ直すと、確かに擦れる感じは少し減った。減っただけで、消えなかった。
そもそも対症療法であって、「擦れている」原因には触れていない。テープは時間が経てば剥がれるし、上から重ねるほど見栄えも悪くなる。一旦テープは剥がして、引き出しを全部抜いて、レールを真面目に観察し直すことにした。
真因はレール手前の爪だった
HELMER のレールは、筐体の側面に 車輪(ローラー)の付いた白いスチールプレート をはめ込む構造になっている。プレートの裏側に爪が出ていて、それを筐体側の四角い穴に引っ掛けて固定する。ネジで留めるのではなく、押し込んでカチッとはまる方式だ。本体もこのプレートも全部スチールで、レールパーツの中で唯一プラスチックなのは、回転する車輪そのものだけ、という潔い作りである。
ここで一番上の段だけ、手前側(車輪が付いている方)の爪が穴に奥まで噛み込んでいなかった。半端にはまっていると、その分だけプレートが筐体の壁から少し浮く。レール全体が手前側で 1〜2 ミリ持ち上がる。引き出しを差し込むと、その持ち上がった分だけ引き出しの前端が上にずれて、天板の裏に擦れる。
組み立て中にレールが何度も落ちてくる、という現象も同じ原因だった。爪がしっかりはまっていないから、引き出しを押し込む途中の振動でぽろっと外れる。
これが正解の状態。


「正解」のときは、白い金属の台座(車輪の土台になっている薄いスチール板)が、筐体の側壁に ぴたりと張り付いている。隙間がない。逆に「噛み込んでいない」ときは、この台座が壁から数ミリ浮いていて、指でぐっと押すとさらに奥まで入る余地が残っている。
直し方は単純で、引き出しを全部抜いて、各段のレール手前を一つずつ親指でグッと奥まで押し込み直すだけだ。カチッと音がして、台座が壁に張り付けば完了。
クリアランスは戻ってくる
押し込み直した直後の比較。before の写真は撮り忘れたので、左側は指で引き出しを天板側にぐっと押し当てて、擦れて止まる位置を擬似的に再現したカットで代用させてもらう。


引き出しはスッと最後まで入り、開け閉めの動きも軽くなった。マスキングテープも、ワッシャーも、テフロンテープも要らない。レールが正しい位置にハマっているかどうか、ただそれだけだった。
ヘルメル難民へ
同じ症状に苦しんでいる人は、まず引き出しを全部抜いて、各段のレール手前側(車輪が付いている方)の爪が奥まではまっているか を確認してほしい。台座が筐体の壁から浮いていたら、それが原因だ。指でグッと押し込めば直る。
組み立てが「終わってしまった」あとでも、引き出しを抜くだけで点検できるので壊さない。マスキングテープで応急処置をする前に、ここを見に行ってあげると、地球とヘルメルとあなたの精神衛生にやさしい。
世のヘルメル難民が、ひとりでも減りますように。
